自溶合金粉末を溶射後、フュージング処理(再溶融処理)によって、約1000℃以上で処理を行う事により、合金中のBやSiが酸化され、B2O3やSiO2のホウ珪酸ガラスとして表面に浮上させます。
溶射皮膜中及び基材表面の酸化物を溶解して、密着強度を強固にするばかりでなく、気孔も殆どない様な良質な皮膜を得る事が出来ます。
主に耐磨耗性・耐エロージョン性・耐食性・耐高温酸化性に優れるため、様々な環境下で使用する事が可能です。
また、硬質クロムメッキや焼入れ鋼の様な急激な高温硬さの減少がない事も特徴の一つです。
- 硬質クロムメッキ・Hv900以上(室温)→Hv300(200℃)
- SUS420J2焼入れ鋼・Hv500(室温)→Hv250(600℃)
- SFNi4(自溶合金)・Hv700以上(室温)→Hv600(700℃)
金属(臨時増刊号、秋)1978 68-78